「トイレにエコカラットをつけたいけど気を付ける点ってある?」
「エコカラットとトイレの相性は良さそうだけど、デメリットはあるかな?」
新築のトイレにエコカラットを付けようとして、このような不安を抱いてはいませんか?
確かに、調湿・消臭効果を謳うエコカラットは魅力的な選択肢ですが、設置費用は安くないだけに、失敗は避けたいものですよね。
実は私も、5年前に家を建てた際、トイレにエコカラットを設置するかどうかで頭を悩ませた一人です。
ショールームで見たエコカラットはデザイン性も高く、
「トイレがオシャレに仕上がるかも!」
と期待に胸を膨らませました。
しかし、エコカラットについて詳しく調べたところ
「コスパが悪いのでは?」「掃除は大変じゃない?」「割れたりしない?」
といった疑問や不安も出てきました。
そして、結果的には我が家はトイレにエコカラットを「採用しない」という結論に至りました。
もちろんエコカラットが持つ魅力は理解していましたが、それ以上に我が家ではデメリットがメリットを上回ったのです。
この記事では、私がエコカラットを選ばなかった「4つの具体的な理由」をお伝えします。
さらに!
「どうしてもエコカラットを付けたい!」と考える方のために、後悔しないための設置ポイントや費用を抑えるコツについても詳しく解説していきます。
- オシャレなトイレにしたいと悩んでいる
- トイレにエコカラットを設置したいが不安に感じている
- エコカラットがトイレにいいと聞いたけど本当か気になる
- エコカラット以外の選択肢を知りたい
もしあなたがこのような悩みを一つでも抱えているのであれば、この記事が役に立つことをお約束します。
最後まで読めば、あなたのライフスタイルや価値観にとって、トイレにエコカラットが本当に必要なのか、後悔しない選択をするための確かな判断材料が手に入るはずです。
ぜひ、あなたの理想のトイレ空間づくりの参考にしてください。
- トイレにエコカラットを設置すると後悔する4つの理由
- エコカラットのメリット、デメリット
- エコカラットをトイレに設置した方が良い人の特徴
- 「エコカラット以外」という選択肢
私がトイレにエコカラットを選ばなかった「4つの理由」
エコカラットは、LIXILが提供する人気の内装機能建材で、デザイン性だけでなく、消臭や調湿などの魅性能面でも魅力的なメリットがあります。
一方で、繊細な特にトイレのような狭く、水や汚れが気になる空間に設置する際には、慎重な検討が必要です。
ここからは、エコカラットについて簡単な説明をした後に、私が最終的にトイレへのエコカラット設置を見送った「4つの具体的な理由」について、詳しく解説していきます。
なお、4つの理由は以下のとおりです。
- 意外とデリケート?「割れ」のリスクと衝撃への懸念
- 掃除が大変?汚れが付きやすい可能性
- 費用対効果は?「予算オーバー」の心配
- 効果は限定的?過度な期待は禁物な機能面
それでは詳しく見ていきましょう!
そもそもエコカラットとは? 基本的な機能をおさらい

理由を解説する前に、まずは「エコカラット」がどのような建材なのか、基本的な特徴と機能を簡単におさらいしておきましょう。
エコカラットとは、LIXILが作る粘土鉱物などの微細な孔(あな)を持つ原料をタイル状に焼いて作られた機能性の高い壁材です。
「多孔質セラミックス」とも呼ばれ、目に見えないナノサイズの孔が、湿気やニオイの原因物質を吸着・脱臭する効果を発揮するとされています。

主な機能としては、以下の点が挙げられます。以下の表にその概要をまとめます。
機能 | 概要 | 期待される効果 |
調湿機能 | 湿度が高い時は湿気を吸収 低い時は放出 | 結露・カビ・ダニの抑制 快適な湿度維持 |
脱臭機能 | 生活臭(アンモニア、生ゴミ臭など)の原因物質を吸着 | ニオイの軽減 |
有害物質吸着 | ホルムアルデヒドなどシックハウス症候群の原因物質を吸着 | 室内の空気環境改善 健康への配慮 |
デザイン性 | 様々な色・柄・レリーフ(凹凸)があり、タイル状 | 空間の意匠性向上 おしゃれな雰囲気の演出 |
これらの機能から、リビングだけでなく、湿気やニオイがこもりやすいトイレや洗面所、玄関などでの採用が人気となっています。
なお、玄関にエコカラットを付けたい場合はこちらの記事で詳しく紹介しています。
しかし、これらの機能にはメリットだけでなく、注意すべき点も存在します。
理由①:意外とデリケート?「割れ」のリスクと衝撃への懸念

エコカラットの素材は「セラミックス」、つまり陶器です。
陶器のお皿をイメージすると分かりやすいかもしれませんが、「割れやすい」というデメリットがあります。
これが私が懸念した一つ目の理由です。
エコカラットは、その構造上、強い衝撃にはあまり強くありません。
特に角の部分は欠けやすく、何か硬いものをぶつけてしまうと、タイル自体が割れてしまう可能性があります。
トイレは家の間取りの中でもかなり狭い空間です。
掃除用具を運ぶ際や、掃除中に身体をぶつけてしまったり、子どもがいたずらしたり…といったアクシデントは十分に考えられます。
実際に、「掃除中にモップの柄をぶつけて角が欠けた」「物を落としたらヒビが入った」といった後悔の声も聞かれます。
壁一面に施工した場合、一部分が割れたり欠けたりすると、その部分だけをきれいに補修するのは意外と難しく、費用もかさみます。
見た目も損なわれるため、神経質な方にとっては大きなストレスになりかねません。
大人しかいない空間であればまだ問題ありませんが、これから子育てをしていく状況で家を建てたので、この「万が一の破損リスク」と「補修の難しさ」が、私が採用をためらった大きな理由の一つです。
理由②:掃除が大変?汚れが付きやすい可能性
二つ目の理由は、「汚れ」と「掃除」の問題です。
最近のエコカラットは防汚性能に優れており、コーヒーがこぼれても染み込みにくく、水拭きだけでキレイにすることが可能です。

一方で、エコカラットはデザイン性が高いが故に、凹凸のあるデザインも多くあります。
この部分に汚れが入り込むと、
「汚れが落ちにくい」
というデメリットがあります。
特にトイレでは、尿ハネや水ハネ、手垢などが付着する可能性がある場所です。
そのため、トイレに使用する壁材はなるべく凹凸がなく、拭き掃除がしやすいものを選ぶことをおすすめします。
理由③:費用対効果は?「予算オーバー」の心配

三つ目の理由は、「費用」の問題です。
エコカラットは、一般的な壁紙(クロス)と比較すると、材料費も施工費も高額になる傾向があります。
エコカラットの価格はデザインやグレードによって幅がありますが、例えばトイレの壁一面(約3~5㎡程度)に施工する場合でも、材料費と施工費を合わせると数万円~十数万円かかるケースが多いです。
これは、一般的なビニールクロスであれば数千円~数万円で済むことを考えると、大きな差と言えます。
「せっかくだから良いデザインを」と考えたり、施工面積を広げたりすると、あっという間に予算オーバーしてしまう可能性も。
「見積もりを取ったら思ったより高くて諦めた」
「他の部分で予算を削る羽目になった」
という声も少なくありません。
もちろん、その費用に見合う価値(調湿・脱臭効果、デザイン性)を感じられれば問題ありません。
しかし、後述するように、その効果の感じ方には個人差や環境差があるため
「高いお金を払ったのに、期待したほどの効果がなかった…」
と後悔するリスクも考慮する必要があります。
我が家もなるべく費用を抑えたかったので、費用対効果を慎重に考え、設置を見送りました。
理由④:効果は限定的?過度な期待は禁物な機能面

最後の四つ目の理由は、「エコカラットが持つ機能」に対する懸念です。
エコカラットがもつ「調湿効果」や「脱臭効果」は確かに魅力的です。
しかしながら、その効果の度合いや持続性に対して、
「過度な期待をしていいのだろうか?」
と考えました。
実際のところ、エコカラットの調湿・脱臭能力は、施工面積に比例します。
トイレのような狭い空間では、十分な効果を発揮させるためには、ある程度の面積に施工する必要があります。
しかし、予算やデザインの都合で施工面積が限られてしまうと、
エコカラットを設置する本来の目的である「調湿機能」や「脱臭機能」が十分に発揮されず、
「思ったほど湿気が取れない」
「ニオイがあまり変わらない」
と感じる可能性も否定できません。
また、効果の感じ方には個人差もありますし、換気扇の性能や窓の有無、生活スタイル(掃除の頻度など)によっても大きく左右されます。
24時間換気システムが標準装備されている近年の住宅では、そもそもトイレの湿気やニオイがそれほど気にならないケースもあります。
実際、我が家はエコカラットを付けず、換気扇と芳香剤だけで日々生活していますが、異臭やカビで困ったという記憶はありません。
つまり、エコカラットが無くても調湿や脱臭は対処できるため、これらの目的でわざわざ付ける必要はないのです。
トイレのエコカラット選びで後悔したくない人のための成功ポイント

ここまで、私がトイレにエコカラットを選ばなかった理由(デメリット)をお伝えしてきました。
しかし、これはあくまで私の価値観や家づくりの状況に基づいた判断であり、エコカラット自体を否定するものではありません。
エコカラットには、当然素晴らしい壁材でデメリットを上回る素晴らしいメリットも確かに存在します。
ここからは、もしあなたが「それでもエコカラットを付けたい!」と考えている場合に、後悔しないためのポイントを解説します。
トイレにエコカラットを設置したくなる「メリット」

私が散々悩んだように、エコカラットにはデメリットを補って余りある魅力的なメリットがあります。
まずはエコカラットの主なメリットを再確認しましょう。
- 優れた調湿機能: ジメジメしがちな梅雨時や、乾燥しがちな冬場でも、湿度を快適な状態に近づけてくれます。これにより、カビやダニの発生を抑制したり、結露を防いだりする効果が期待できます。特に窓のないトイレなど、湿気がこもりやすい空間では大きなメリットとなり得ます。
- 高い脱臭効果: トイレ特有のアンモニア臭をはじめ、様々な生活臭を吸着・軽減してくれます。そのため、芳香剤や消臭剤の使用を減らせる可能性があり、常にクリーンな空気環境を保ちたい方には魅力的です。
- 有害物質の低減: シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどを吸着する効果があり、小さなお子さんやアレルギー体質の方がいるご家庭でも安心感があります。
- 豊富なデザイン性: 壁紙にはない立体感や質感、多彩なデザインで、トイレ空間を格段におしゃれに、そして高級感のある雰囲気に演出できます。インテリアにこだわりたい方にとっては、非常に大きな魅力と言えるでしょう。
これらのメリットを最大限に活かせると判断できれば、エコカラットは非常に満足度の高い選択肢となり得ます。
費用を抑える!エコカラットの「上手な付け方」と部分施工のすすめ
エコカラット導入のネックになりやすいのが費用面です。
しかし、工夫次第でコストを抑えつつ、効果的に取り入れる方法もあります。
予算内で満足度を高めるためのポイントを見ていきましょう。
費用を抑えるための主な方法は以下の通りです。
- 部分施工にする: 壁一面に施工するのではなく、ニオイや湿気が気になる便器の背面や、デザインのアクセントとして一面だけ、あるいは腰壁の高さまでなど、面積を限定して施工する方法。デザイン的にも、全面に貼るよりアクセントとして部分的に使う方がおしゃれに見える場合もあります。
- グレードやデザインを工夫する: エコカラットには様々な価格帯の製品があります。安いものであれば単価が8,000円台。高いものになると20,000円弱になります。最新のデザインや高機能なグレードにこだわらず、シンプルなデザインや標準的なグレードのものを選べば、費用を抑えられます。
これらの方法を組み合わせることで、予算内でエコカラットを上手に取り入れることが可能になります。
デザインが

トイレは清潔感が第一な場所です。
そのため、壁材の色選びは、空間の印象を大きく左右します。
エコカラットは調湿壁材の中でも高級感あふれるデザインが特徴的で、種類も豊富にあります。
令和7年4月現在で、エコカラットプラスだけでも41種類のデザインがあり、加えて、カラーもそれぞれ2種類以上あるので、正直、選ぶのだけでも大変な状況です。
ちなみに個人的にトイレにオススメなカラーは和と洋でそれぞれ1種類あるのでご紹介します。
落ち着いた和風なテイストとしたい場合は「和細工」。

オシャレな洋風な空間を演出したいのであれば、「ラフセメント」がおすすめです。

特に「ラフセメント」であれば、表面の凹凸も少ないので、汚れが目立ちにくいメリットもありますよ。
ぜひご参考ください。
エコカラットだけじゃない!トイレを快適・キレイに見せる他の方法
エコカラットのデメリットが気になる、あるいは予算的に難しい…という場合でも、諦める必要はありません。
エコカラット以外にも、トイレ空間を快適に、そしてキレイに見せる方法はたくさんあります。
個人的にオススメなのが、「アクセントクロス」です。
先述したとおり、トイレの狭い空間でエコカラットの効果を最大限引き出すとなると、相応の面積が必要となります。
そのため、金額が高くなることは目に見えています。
しかし、「アクセントクロス」であれば、エコカラットほどの効果ではないにせよ、同じような機能を備えつつ、カラーも豊富であり、比較的に費用を抑えることが可能です。
実際、我が家のトイレもエコカラットを使用せず、アクセントクロスで代用しました。
意外と、タイル調のクロスもあるので、金額面でエコカラットの導入を見直す場合は、ぜひ「アクセントクロス」をご検討ください。
まとめ
今回は、私自身の経験を踏まえ、「だから選ばなかった!トイレのエコカラットで後悔しやすい5つのデメリット」と題し、エコカラットの懸念点と、それでも採用したい場合の成功ポイント、そして代替案について解説してきました。
私がエコカラットを選ばなかった主な理由は以下の5つでした。
- 意外とデリケート?「割れ」のリスクと衝撃への懸念
- 掃除が大変?汚れが付きやすい可能性
- 費用対効果は?「予算オーバー」の心配
- 効果は限定的?過度な期待は禁物な機能面
しかし、これはあくまで一面的な見方であり、エコカラットが持つ「調湿」「脱臭」「デザイン性」といったメリットが、これらのデメリットを上回ると感じる方も多くいらっしゃるでしょう。
大切なのは、メリット・デメリットの両方を正しく理解し、ご自身のライフスタイル、価値観、予算、そしてトイレという空間の特性に合わせて、最適な選択をすることです。
もしエコカラットを採用する場合は、
- 目的(調湿?脱臭?デザイン?)を明確にする
- 施工面積やグレードを工夫して費用をコントロールする
- 信頼できる施工業者を選ぶ
- 掃除方法や注意点を事前に理解しておく
といった点を意識することで、後悔のリスクを減らすことができるはずです。
また、エコカラット以外にも、高性能壁紙など、トイレ空間を快適にする選択肢はたくさんあります。
視野を広げて比較検討することも、満足のいく家づくりには不可欠です。
この記事が、あなたのトイレ空間づくりの一助となれば幸いです。
ぜひ、じっくり検討して、後悔のない、快適でお気に入りのトイレを実現してください。
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